介護職は要介護者の生活介助を行う性質上、相手の体に密着する機会が多くあります。特に入浴や排せつの介助では汚物が触れることもあるので、無自覚でストレスが溜まってしまうことがあるのです。
他者との過度な接触は精神面に大きな負担がかかる行為なので、介護職に従事している人はストレスが溜まりやすい傾向があります。自分では仕事にやりがいを感じていてもストレスが蓄積するリスクは変わらないため、朗らかに暮らしている人がある日突然、体調を崩すことも珍しくありません。特に夜勤や長時間勤務が続いている人は肉体的な疲労も重なることで大きな不具合に見舞われる可能性があります。また、訪問介護のように在宅の要介護者と関わる介護職の人は他人のプライベートな空間に入る行為にストレスを感じるのが特徴です。
介護職の従事者が悩まされるストレスは他者との過剰な接触が原因の多数を占めています。ストレスを避けるには接触を避けるのが一番ですが、仕事が成り立たないのが大きな問題です。勤務スケジュールの調整を行うなど、出来る範囲で接触の回数を減らす程度の対処に留まってしまうのが現状です。
また、投薬治療で精神的な負担を軽減させる方法もありますが、常にストレスが発生する職場環境にいる限り、根本的な解決は望めない点を注意する必要があります。介護職を健やかに続けるには適度に休息を取り、ストレスの解消に努めることが大切です。仕事とプライベートを完全に区別し、休息を取っている間は介護関係の事柄を一切考えないなどの工夫を施すのが効果的でしょう。